熱田神宮 こぼれ話

熱田神宮

優しい杜には神話が生きている

言わずと知れた、名古屋の聖地、熱田神宮、草薙神剣を依代とした天照大神が祀られる、創建約1900年の格式高い『神宮』である、『神宮号』を賜る場所は全国にたった24ヶ所しか無い

ところで、熱田神宮の御神体でもあり、三種の神器の一つでもある『草薙神剣』は長い歴史の中で一度盗難にあった事を知っているだろうか?

時は668年飛鳥時代、神羅の仏教僧侶道行が草薙神剣を持ち去ってしまう事件が発生『日本書記』によれば

是の歳に、沙門道行、草薙剣を盗み、新羅に逃げ向く。而して中路に風雨にあひて、芒迷(まと)ひて帰る。

とある。

要約すると、道行が持ち去ったのだが、たちまち嵐が起きて、道に迷ったか、熱田湊から船が出せずにいた所で捕まったようである。

が、しかし

なんとここから急展開

道行法師は囚人となったが、朝廷側の預かりとなった後、修行を積んだ高僧であることが認められ、天智天皇が病のおりに、加持法を執り行ったところ天皇の病が治り、その結果、薬師如来を本尊とする法海寺の基礎を朝廷が築いた、このことからこれは大和朝廷が道行に命じた神剣奪取の陰謀だったのではないかとの話に発展、その証拠に朝廷は草薙神剣を熱田神宮に返していないのである。熱田神宮に草薙神剣が戻されたはその18年後686年に、天武天皇の病が重くなり、これは草薙神剣の祟りではないか?と朝廷は考え返還し、今に至る。

その時に生まれた今でも引き継がれる神事が熱田神宮に存在する、それは5月4日に行われる『オホホ祭』こと『酔笑人神事』である、神官たちが表立って昼間に朝廷から草薙神剣を取り戻した事を喜べないとの事で、暗くなった夜に神官のみで集まりオホホと笑った事から始まる珍しい神事である

そして草薙神剣を持ち去った道行が通った『清雪門』はもう二度盗難が起きないように、開かずの門となっているその『清雪門』は今も熱田神宮に残る

是非一度立ち寄ってみよ

 

 

 

 

コメント

  1. みなみ より:

    信長様、こんばんは!
    今回は熱田神宮のお話なんですね。
    草薙神剣は「謎と武将と男とご飯」イベントでもお話しされていて、普段、戦国時代のお話を聞くことは多くあれど、なかなか神話のお話は聞かないので新鮮で面白かったです。「オホホ祭」や「清雪門」が今も残っていることがエモいですね!笑

    お正月に熱田神宮で御神籤を引くのが近年の恒例となっておりましたが、今年はまだ参拝できてなかったので、次回寄れた際はこのお話を思い出して巡りたいと思います☺️

    信長様達がこうして名古屋の魅力を具体的な施設や店名で日記帳に記してくださるので、その場所に行く(聖地巡礼的な!)という楽しみ方が増えました。ありがとうございます!

    そして、今日で2020年度もおしまいですね。2021年度、もっと多くのことができるようになり、もっと多くの人に出会えますように。ご活躍をお祈りしております。

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