100名城の旅、一城目『金沢城』

皆の者、息災であるか

前田又左衛門利家である　

予告をしていた通り、此度より新たに百名城巡りを記して参る！

題して、

『百名城の旅』

である！

これは儂が足を運んだ順に、百名城を紹介して参る企画である！

今まではゆるゆると城の解説をいたしたが、それの本格版である。

他の日記帳と混ざらぬよう、この題目の時は百名城の話のみしてまいろうではないか！

では、

いざ参らん！

金沢城

記念すべき第一回はやはりここ、

金沢城 である！

わしの城といえば、皆が1番に思いつくのはこの城ではなかろうか？

百名城巡りの旅の開戦に誂え向きであるわな。

この城は賤ヶ岳の後に鬼玄蕃と呼ばれし佐久間盛政から攻め取った城である。

佐久間盛政は織田家の中でも随一の武勇を誇る武士で、儂も上杉攻めの折には共に戦う同志であった上、

本能寺の変に乗じて起きた反乱でも援軍に来てくれた存在であった。

誠心が痛む戦いでもあったわけじゃ。

こののちにこの功により秀吉より与えられることになり、これが加賀百万石への第二歩となる！

第一歩は以前の日記帳にて話した通り、能登である。

加賀より先に能登を拝領し本拠地としていたが故に真の礎と言えるのは能登であるな！

能登にある七尾城も百名城が一つ、また紹介致すぞ！

金沢城の変遷

そもそもここ金沢城は一向宗の城「金沢御堂」であった。

一向宗を討ち滅ぼした折に盛政が信長様から賜り、名が金沢城となった訳じゃ。

儂の城になった後に儂は一向宗及び盛政の印象から脱却を図り、大掛かりな改修とともに名を尾山城と改称致した。

然りながら……

定着せなんだなぁ

誠に遺憾である。

敗因はわかっておる。

城は尾山と改めたが、土地の名は金沢のままにしたことじゃ……

金沢への文は金沢、城への文は尾山と使い分けなければならんのが煩わしかったのであろう……

後年しれっと金沢城に戻し、今に至る次第じゃ。

現世の金沢城は利長の大改修、そして平成の世に多くの史跡が復元されたことで儂が建てた頃よりも豪壮なものとなっておる！

金沢城の見どころ

平成の世に復元されたものの一つが

この五十間長屋である

さらには令和二年に鼠多門・鼠多門橋が復元公開され申した！

儂の勧めは石川門

なまこ壁が美しく良き門である。

金沢城の見どころの一つに石垣の種類の豊富さがある。

現世においては石垣の博物館という異名を冠するほど。

石垣の違いを感じながら城を巡ると面白き発見ができるであろうな！

蛇足

百名城巡り第一回、終幕である！！

皆々、金沢城は如何であったか？

金沢城は誠に広い城で、休憩ができる場所も豊富である。

城の大きさであったり、戦国時代の風景を感じ取ることができる故に、

あまり城に興味がない者にも勧めることができる城じゃ。

天守こそ無いが、紹介した五十間長屋は堅牢な城壁如き迫力を放っておる。

皆も一度は足を運んで欲しい。

そして！

金沢城の城下町も忘れずに立ち寄るがよい！武家屋敷の街並みはもちろん、映える甘味を数多ある。

むしろ此方が目玉のものも多いと聞くで足を運んだ折には堪能致すとよいぞ！

百名城制覇まで残り九十九城。

これよりの百名城巡りも楽しみに参れ！

さらばじゃ！