十吾の句会 春の花

日記

十吾に御座りまする

 

今日で四月も終わり、明日からは五月

暦の上では間も無く夏という頃に御座りまする

 

此度は、拙者がこの春、方々で撮りました花の写絵とともに、俳句を詠んで参りまする

一、躑躅(つつじ)

灰色の
街を飾りし
躑躅かな

市街地に必ずと言って良いほど植えてあります植え込みの躑躅

街を彩る深い紅色、春には欠かせないものに御座る

二、梅(うめ)

香り撒き
先駆けて咲く
花の兄

梅は、早春にて第一に咲く花であることから、“花の兄(はなのあに)”という呼び方があるそうな

確かに梅の花が開く頃、冬から春への移ろいを感じまするな

 

三、蒲公英(たんぽぽ)

蒲公英を
当たり前とす
幸せよ

春の花を代表するたんぽぽ

しかし、思えば年中咲いておるような気もする当たり前にあるもの

冬を経ると、当たり前の花一つといえど、特別なものに感じられまする

 

四、椿(つばき)

どの春も
別れに会えぬ
寂しさよ

椿は散り方が悲しいとはよく言うものに御座る

しかし、その散り際に立ち合えず、気がついた頃には殆ど散ってしまっている

その方がより悲しい気がいたしまする

五、春紫苑(はるじおん)

さらさらと
心くすぐる
春紫苑

春紫苑、よく見かける花にござる

しかしあの花びら、見れば見るほど細かいですな…

あれにくすぐられるとどんな心地がするのでしょうかなぁ…

六、数多の花々

花畑
蝶々の舌が
よう肥えて

一つの花に限らず、春は花園が多く御座りますな

種類も色も数多ある中で、蝶々も花の好みがあるのでしょうか…

 

七、桜(さくら)

御所桜
眠いときには
あくび出る

やはり春の花といえば、桜に御座りまするな

日の本におりますと、桜に心惹かれるのは当たり前になって参りまする

それは眠くなるとあくびが出るかの如く、当たり前なほどに御座る

 

 

此度はこれまで!

夏になって参ると、また新しき季節の魅力が現れることでしょうな!五月が愉しみに御座る!

コメント

  1. とらじろう より:

    今日お城でお話させて頂きましたが、十吾さんの俳句は本当心に響きます。
    言葉を知るという心を豊かにする為に大切な事を教えて頂いたような気がします。
    季節を知らせて下さる十吾さんの俳句。これからも楽しみにしていますね

  2. より:

    十吾さんこんばんは

    六番目の数々の花々は確かにそうだなぁ。
    色んな蜜の味があるんだろうなぁ。と想像が膨らみました。
    でも三番目のたんぽぽもいいなぁ。
    確かに当たりだけど春なんだぁ。と勉強になります。
    四番目の椿もその切なさがいいなぁ。

    選べない。
    一つが選べない。
    と、言う事でこの三つで笑

  3. もち より:

    十吾さんこんばんは

    毎日のように作られる俳句、本当に感心しています。
    私は梅の句の「花の兄」というところが気にいっています。先駆ける、というところが姉というより兄なんでしょうか?
    海外の言語も花や物に性別があったりします。興味深いですね。
    これからも楽しみにしております!

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