皆の者、息災か。
名古屋おもてなし武将隊、加藤清正である。
此れよりは、繭玉本虎鏡の時間じゃ。
和歌
我が日記帳内「清正和歌集」は儂が親しんでおる和歌のうち、これはと感動したものを皆に伝える戦さ場である。
先日は源平争乱期の公達、平重衡卿の和歌を紹介致したな。
此度はまた、重衡卿とも関わりの深いもののふが詠んだ和歌を記して参りたいと思う。
二首目
「卵ぞよ かえりはてなば 飛びかけり
育みたてよ 大鳥の神」
(かひごぞよ かえりはてなば とびかけり はごくみたてよ おほとりのかみ)
意味合いとしては、
「私はまさに卵である。孵化さえすれば飛翔できるように、京の都に着きさえすればどこまでも駆け巡ろう。大鳥の神よ、それまで私を守り育ててくれたまえ」
となろうかな。
詠み手
此の和歌は「古活字本平治物語」に収録されたものであり、まだ大きな権力を握る前の平清盛公による手のものである。
清盛公は重衡卿の父。
平家の躍進は勿論のこと、我らへと繋がる武家政権の祖となったお方じゃ。
解説
それでは、改めて細かく歌を見ていこう。
此の歌が詠まれた場所は和泉国の大鳥大社。
戦勝祈願をした際に詠まれたものじゃ。
故に京に戻り戦さをする心構えと共に、「鳥」から連想される縁語を多く使っておるのが特徴として挙げられる。
「鳥」の縁語は「卵」、「孵り」、「飛び」、「育くみ」。
二句目の「かえりはてなば」は、卵が孵るのと京に帰るの掛詞。
三句目の「とびかけり」とは、飛翔と馬の名飛鹿毛の掛詞。
五つの縁語と二つの掛詞を使い、より少ない字で多くの意図と奥行きを感じさせる構図となっておる。
総括
のちに政権を打ち立てる平家であるが、それも朝廷内の内乱「平治の乱」を制した結果があるからこそ。
此度の歌は、平治の乱という戦さに臨む清盛公がその意気込みを歌に詠み込んだものと解釈出来る。
しかしながら、此の歌の真意は其処のみに留まらず。
歌に詠み込まれた「飛翔」の志は、戦さの後の世を見据えたものであったと儂は考える。
其の志は、朝廷に仕え圧迫され続けてきた武士の宿願。
平治の乱後から我ら戦国期、そして幕末に至る迄の武家政権全ても、此の歌から始まったと言うても過言ではないわな。
此の歌こそ、数百年連なる我らもののふの心に脈々と受け継がれてきた「志」の原点なのじゃ。
絆風に言うならば、
「我らの魂、受け取れ!」
である。
刮目せよ!
加藤清正
コメント
☆★** 殿さま江 **★☆
毎日御務め御疲れさまです
今日は少しずつ移ろい始めた季節を
空の青に感じた夕暮れでした
今宵の月も綺麗でしたね^ΦωΦ^
満月まで後少し、、、
どうか今日も明日も御元気で◎
ぬばたまの その夜の月夜 今日までに
我れは忘れず 間なくし思へば
清正様
今晩はでございます。
盆踊り大会の配信前夜、昂る気持ちを表すかのような和歌でございますねぇ(笑)
平清盛公の御歌というのは意外でした。
清盛公といえば絶大な権力を誇った平氏の頂点におられる方という印象ですが、こんなに若々しい気概に満ちた歌を詠まれる時代もあったのかと今更に思いました。
武士の魂、しかと拝見したく、8/28(金)を楽しみにしております。
清正様
こんにちは。お疲れ様でございます。
今回は平清盛公の和歌ですね。
今までの和歌は
内に秘めた想いを表現した和歌や
四季折々の趣ある景色を描いた和歌が
多かったでしたが、
平清盛公の和歌は
雄々しく眼前に空が広がるような
勢いのある和歌ですね。
今までの和歌のイメージを覆すような和歌のようにも感じられました(笑)。
清正さまこんばんは☺︎
大鳥大社馴染み深すぎて勝手にえもさ感じました…🥺✨昔はよくお参りに行っていたのですが、清盛公が戦勝祈願で訪れてこのような歌を詠まれていたことを初めて知りました!小さい頃ってあまり和歌とかに興味なかったのかなぁ何してたんだろう自分!?😢←
歌自体からも力強さを感じるのですが、それでいて美しくもあり技巧的でもあり…とっても素敵ですね!「飛翔」に込められた想いも清正さまの丁寧な解説のおかげでさらに深く知ることができました!
清正さまに教えていただかなかったら大鳥大社と清盛公の関係も知ることができずに一生を終えるところでした…!(;_;)いつも素敵な和歌のご紹介をありがとうございます🥰
まだまだ暑い日が続きますのでお身体気をつけてください\❤︎/
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