皆の者、息災か。
名古屋おもてなし武将隊、加藤清正である。
此れよりは、百人一首の時間じゃ!
此度の和歌
此度紹介する和歌は以下の通り。
◯筑波嶺の 峰より落つる みなの川
恋ぞつもりて 淵となりぬる
(つくばねの みねよりおつる みなのがわ
こいぞつもりて ふちとなりぬる)
意味合いはというとそうじゃな。
「筑波嶺の峰から流れ落ちる男女川(みなのがわ)の水が少しずつ溜まり淵となるように、私の恋心も次第に積もって今では淵のように深くなったよ」。
となろうかな。
この和歌はまこと純然たる恋の歌。
とある恋文に綴られた和歌なんじゃな。
最初はほのかだった恋心が、次第に大きくなって今ではこんなにも大きな愛になっているよと伝える、誠実かつ純情なる思いが見て取れる。
筑波嶺とは常陸国は筑波山の事。
その山頂は二つに分かれ、それぞれ男体山、女体山と呼ばれている。
みなの川は「男女川」と書き、それぞれの峰より流れる川の事じゃ。
詠み手
此の和歌を読んだ歌人は「陽成院」。
即ち、陽成天皇である。
此の帝、実はなかなかの暴君として伝わっているお方で、家臣に無理やり譲位させられたという逸話もある。
しかしながら此度の和歌を鑑みると、そのような印象は微塵も感じられない。
この和歌を送った相手は、譲位した相手の光孝天皇の息女である。
ある種政敵の娘とも言える相手ではあったが、此の二人は後に無事に結ばれ夫婦となった。
まこと測り難きは人の心。
陽成院の真のお人柄とは如何様なるものであるったのか。
興味がつきんな。
加藤清正
コメント
☆★** 殿さま江 **★☆
毎日御務め御疲れさまです
朝晩気温が下がって参りましたが
御障りありませんか^ΦωΦ^
近頃は鴨長明の和歌も気になるところです
今日も明日も御元気で◎
・
忍ばんと 思ひしものを 夕暮の
風のけしきに つひに負けぬる
清正様、本日もお疲れ様でございまする。
日記帳の更新に加えて電波茶論の配信もあるようで、この後楽しみに聞かせていただきます。
久しぶりの和歌紹介
まっすぐな恋のお歌
うっとりと拝見いたしました。
陽成帝は幼い時に即位して十代で退位されたとか(調べました・笑)上皇でいらっしゃった期間がとても長い方なのですね。
どんな思いで過ごされたのか、あれこれと想像してみるのも楽しいかもしれませんね。
ロマンチックですね!!
キュンキュンします~
清正様こんばんは!
この歌、出口を失った己の恋心に、身も心も沈んでいく様を思い浮かべておりましたので、
あまりにさっぱりとした清正様の解釈に、やられたぁ~!!
と、何故か私が身悶えしております(笑)
受取り手の心模様次第で様々な解釈ができる和歌は、楽しいですね。
次もお待ちしております。
清正さま
こんばんは。
和歌の解説ありがとうございます。
暴君も恋心は一途だったのですね。
思いが結ばれてよかったです。
ロミオとジュリエットよりは、ハッピーエンドのがいいですもの。
朝夕は肌寒くなり、日中との温度差がありますので体調にお気をつけ下さいませ。
今日も一日お疲れ様でした。
清正様!和歌紹介待ってました〜!ありがとうございます*\(^o^)/*
恋は人を強くもするしダメにするものであるとよく言われますよね…良くも悪くも「恋は人を変える」ものなのでしょうが、暴君と言われている方がこれほどまで繊細な恋の歌を残されたということに恋の力、人を愛する気持ちは素敵だなあと思いました!
人生一度はこのような言葉を贈ってもらえるような恋をしてみたいです(*^_^*)
清正様、おはようございます!
久方ぶりの和歌紹介、ありがとうございます。
そういえば最近、清正様の和歌紹介を見ていないなぁ…と思っていたので嬉しかったです。
今回の和歌は百人一首の中でも印象深く、私が好きな和歌のひとつです。
徐々に募っていった想いの深さがまっすぐ、熱く伝わってくる…そんな所が素敵だなぁと思います。
この和歌を贈った御相手と、後に結ばれたというのがさらに素敵…!
詠み手の陽成院が譲位した光孝天皇は、かの有名な「君がため 春の野に出でて~」を詠んだ御方でもありますね。
清正様の和歌紹介、これからも楽しみにしています。
清正様
おはようございます。
素敵な恋の歌なのですね。
でも清正様の和歌の御説明により、
普通の恋の歌としか思わなかった歌が
その歌の読み手の背景と共に
さらに深く情を感じられました。