又左趣記 霊日記
前田又左衛門記し候
此処では又左趣記としてこの多趣味武将こと前田又左衛門利家が
「手記」ではなく「趣記」として
馬物語、武具録、説異聞、霊日記の四つの章に分け
普段ではあまり知り得ない知識を記して参る
霊日記とは
かつて豊臣秀吉の命にて悪霊が出るという城で肝試しを行い
見事成し遂げた儂、前田利家が
世界中にあるあらゆる幽霊、妖怪、怪物の類いを皆が臆することの無いように紹介して参る
今回は
今回紹介するのは
天狗
じゃ!
日ノ本の伝承、民話を語る上で欠かせないこの妖怪
果たしてどんなものなのか紹介して参ろう
天狗
赤い顔に長い鼻、山伏の装束を纏い
野山を駆け巡る
一般的に天狗というと上記のような姿を思い浮かべると思う
しかし、元来天狗というのは古代中国にて
物事の吉兆を知らせる流星の事であり
狗の姿をしていると言われておる
天狗が墜ちると凶事が起こる前触れとされている
日ノ本に伝来した時も流星として認識されていたようだが
平安時代になると人型の妖怪へと姿を変えてゆく
妖怪としての天狗には二種類あり
先述の赤ら顔のものは【鼻高天狗】と言い
それに従う烏のような顔をもつ天狗を【烏天狗】という
双方共に背中に羽が生えており、飛ぶことも出来るとか
天狗信仰
愛宕山の太郎坊、鞍馬山の僧正坊、白峰山の相模坊など
山の主たる天狗は「坊」と呼ばれ
神格化されていることが多い
遭難した子供を助けたり、山に怪異を起こしたりと
伝説も多く残っている
特に鞍馬山の天狗は、牛若丸という子どもに武芸の稽古をつけたとされ
牛若丸は後の源平合戦の英雄、源義経である
これらの伝説、伝承から現在に於いても山の守り神として信仰している地域も少なくない
まとめ
これらのことから、天狗という妖怪は
・元々は占いの為の流れ星
・平安時代頃から妖怪として誕生
・日ノ本全域に分布
・山の神として信仰
・意外と近くにいる
ということが分かった
皆々も己が住む地域の天狗を探してみては如何であろうか
前田又左衛門利家
コメント
利家様こんばんは(^^)
天狗は天狗と表現するだけと思っておりましたが 鼻高天狗 烏天狗 言われてみればそうですね。見目が違いますね。
へーーーーーーと納得、なんだか一つ賢くなった気がします(気だけでしょうけど)
私の好みは烏天狗かなぁ(聞いてないですよね)
烏天狗を調べたらどの辺の地域なのか出てきて中々面白かったです。
更に調べるのも楽しいかと思いました。