又左趣記 武具録 第四項

日記

又左趣記 武具録

前田又左衛門記し候

此処では又左趣記としてこの多趣味武将こと前田又左衛門利家が

「手記」ではなく「趣記」として

馬物語、武具録、説異聞、霊日記の四つの章に分け

普段ではあまり知り得ない知識を記して参る

武具録とは

槍の又左と呼ばれ、金色の甲冑を纏い戦場を駆け抜けた儂、前田利家が

古今東西さまざまな武具の特徴、用途、について戦を生業とした武士としての目線から

皆々に紹介しようと思う

今回は

今回の武具録は少し変わった武器を紹介しようと思う

その名も

鞭(むち)

じゃ!

名前を聞いたことがある者が多いと思うが

実は奥深い武器なのじゃ

西洋の鞭

西洋において鞭と呼ばれる武器は多くが紐状の物で動物の革等で造られている

長さは長い物で八メートルほどあり

元々牛を追い立てる道具であった

武器として扱われるが戦闘用としてではなく

威圧や罰の道具として使われることが多かった

強く振ると先端が跳ね、局所的な打撃を与える事が出来た

これで叩かれると思うとゾッとするわな

中国の鞭

因みに中国の歴史にも鞭が登場する

中華では鞭(べん)と呼び

木や竹、鉄などで出来た棒状のもので

打撃攻撃を目的としたれっきとした武器であった

中には威力を高める為、竹の節のような凹凸がつけられたそうじゃ

騎乗鞭

これは武器では無いものの

日ノ本でも使われていた武具じゃ

馬に乗る際、馬を追うために使用した鞭で

我らの頃は細い竹製の棒であったが

現世では合皮等で造られた棒の先端に叩くための面が着いた道具である

まとめ

以上から鞭という武器は

戦わない武器

と言えるかもしれん

武器と聞くと刃のようなものを想像しがちだが

鞭は刃とは違い一瞬で人の命を奪うことが出来ぬ

故により残酷なものであると同時に別の側面をもつ道具となる

人とは恐ろしいものであるわな

では

此にて終いじゃ

前田又左衛門利家

コメント

  1. より:

    利家様こんばんは(^^)

    鞭と聞くと真っ先に西洋の鞭が浮かびましたが中国にもあったのですね
    竹だととても痛そう
    皮も、いやいや全て痛いですね
    無知に扱わず。でございますね

  2. あっ より:

    利家様こんばんは!
    昔、鞭は下手に使うと肉が裂けるから素人が気軽に扱ったらダメって言われました。
    なんでも武器になるものは覚悟を持って使わないといけませんね。
    善さんの双鞭は中国の鞭の方ですかね?
    同じ名前でも形が違う武器というのも不思議ですねー。
    (馬が紛れ込んでてクスッとしました)

  3. より:

    利家様

    利家様と鞭といえば真っ先にお馬さんが浮かんでしまいました(笑)
    そうなると善さんの武器の双鞭は中国の鞭なんでしょうか。鞭と言うと細長いものを想像してたのであれもちゃんと(?)鞭なんですね。

    本日旦那はいそいそと券を買いに行きました。利家様と同じく週末は忙しいようですよ(笑)

  4. 結月里洋(ゆづき りょう) より:

    勉強になります!

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