又左趣記　霊日記

前田又左衛門記し候

此処では又左趣記としてこの多趣味武将こと前田又左衛門利家が

「手記」ではなく「趣記」として

馬物語、武具録、説異聞、霊日記の四つの章に分け

普段ではあまり知り得ない知識を記して参る

霊日記とは

かつて豊臣秀吉の命にて悪霊が出るという城で肝試しを行い

見事成し遂げた儂、前田利家が

世界中にあるあらゆる幽霊、妖怪、怪物の類いを皆が臆することの無いように紹介して参る

今回は？

今回紹介する妖怪は皆も一度は聞いたことがある身近な妖怪

河童(かっぱ)

じゃ！

おそらく日ノ本ではかなり有名な妖怪である河童だが

その実態を知るものは少なかろう

河童の生態

河童はその名の通り川に住むとされる妖怪で

その姿は人に近いものの

頭には皿状の器官があったり

嘴や水掻き、甲羅を背負ったりと

水生生物らしい形態をしている

主に魚を食べるとされているが

好物はきゅうりだという説もある

又、尻子玉と呼ばれる人にあると言われる謎の器官を好むとも言われ

度々、尻子玉を求めて人を襲うという

相撲を取るのが好きで人に相撲勝負を挑むという話もある

河童の伝説

河童は水神の成れの果て、依代だとされており

元はとても高貴な存在であったようだ

日ノ本に於いては鬼や天狗の様に全国でその伝説が残り

中には河童の身体の一部が残っているというものもある

河童の存在は日ノ本のみならず

大陸の伝承にも見られる

そちらでは猿のような姿で描かれる事が多いようだ

現代の河童

この現代の日ノ本に於いても河童の存在は大きく

稀に目撃情報が在ることから懸賞金がかけられている

さらに、河童の伝説が残る地域では町おこしを目的として河童を観光資源にしている地域もあるようだ

ちなみに我らが名古屋市内でも見受けることが出来る

まとめ

以上から河童という妖怪は

人に近しい妖怪

と言えるじゃろう

姿が似ているのもあるが

古くから今に至るまで

人の近くに存在し続ける数少ない妖怪の代表格的なところであろうか

意外と伝説ほど嫌われている妖怪ではないのかもしれん

では此れにて終いじゃ

前田又左衛門利家